リウマチ科の診療は毎週金曜日午前のみです。
関節リウマチは早く治療を開始することが大切!
免疫の異常により関節が炎症を起こし腫れたり痛んだりする病気で、放っておくと関節が破壊され、日常生活に制限が出てしまいます。
症状は関節だけではなく、体のだるさや貧血症状、微熱がでることもあり、肺や目などにも症状が出ることがあります。
症状としては
- 朝のこわばり
朝起きてから関節が動かしづらく、特に手に症状が多く出る方が多いです。 - 関節の痛みや腫れ
関節が熱を持ち痛みが出ます。左右対称(特に指の第2関節)に出ることが多いです。 - 微熱や倦怠感
37℃台の微熱やだるさ、疲れや食欲不振、目・口の乾きなどの症状が出ます。 - その他にも、肺に影響が出る事がある他、指や肘、膝などに結節という しこり が出来ることがあります。
関節リウマチは関節が破壊されて変形していき、動かなくなってしまう病気です。
どの年代の方でも発症しますが、特に30~50歳代の女性の方が多く発症します。(男女比 1:4)
発症後の早期から関節破壊が進行することから、早期に発見して適切な治療を行えば、進行を防ぐことができます。
リウマチという病気はまだ、完全には解明されていません。
関節破壊の進行を防ぎ、症状がない状態にするために早期の発見・早期の治療を行いましょう。
診察
関節リウマチの症状は、他のリウマチ性疾患の症状と似ているため、関節リウマチかどうかを判断することが大切です。
診断は問診、診察、血液検査、画像検査などに基づいて専門医が行うことになります。
当院では『昭和医科大学病院 リウマチ・膠原病内科』の専門医の先生に来て頂いて診察を行っております。
血液検査
血液検査で異常値がないかの確認をします。
検査する項目は主に以下の項目です。
- 免疫関係
- 炎症関係
- 貧血関係
- リウマチ以外の病気と識別するもの
これらの血液検査の結果を総合的に判断することで、関節リウマチの診断や病状の評価、治療効果の判定に役立てられます。また、他の疾患との鑑別診断にも用いられます。
画像検査
主にX線検査(レントゲン撮影)で関節の破壊や変形がないかを調べます。
症状や経過状況によっては胸部(肺や心臓など)の撮影も行います。
関節リウマチの治療は、薬物療法という飲み薬や注射を中心で行います。
また、食事・睡眠・運動などの日常生活で行う基礎療法やリハビリテーションなどは、薬物療法と並行して行うことで、関節の炎症や機能障害の進行を遅らせる効果があります。
薬物療法
関節リウマチのお薬には下記のようなものがあります。
- 抗リウマチ薬
免疫の異常に作用して病気の進行を抑える働きがあるお薬です。 - 消炎鎮痛薬
関節の痛みや腫れを和らげるお薬です。 - ステロイド
抗リウマチ薬・消炎鎮痛薬を使用しても炎症が抑えられない場合に使用するお薬です。強いお薬ですので他の薬の効果があらわれるまでの間投薬します。 - 生物学的製剤
炎症を引き起こす物質や細胞の働きを妨げ、関節破壊が進行するのを抑える点滴・注射剤です。副作用や投与できない方もいらっしゃるので専門医が慎重に判断します。 - JAK阻害薬
炎症を引き起こす複数の物質や細胞の働きを妨げ、関節破壊が進行するのを抑える飲み薬です。副作用や投与できない方もいらっしゃるので専門医が慎重に判断します。
リハビリテーション
リハビリテーションには、関節の動く範囲を広げ、血液の流れをよくして痛みや筋肉のこわばりをとるための運動療法、患部を温めて痛みやこわばりを和らげる温熱療法などがあります。
手術療法
手術療法には、増殖した関節の滑膜を取り除く滑膜切除術、破壊された関節を人工関節に置き換える機能再建術などがあります。
関節リウマチは完治が難しい病気です。
炎症が広がる前に、関節が破壊される前に治療を行えば『寛解』という関節の痛みや腫れがなく、関節破壊の進行を抑えられ、日常生活を平常通り行うことができる状態を維持することができます。
早期発見治療をするためにまず検査を受けましょう。
